巨大かつダイナミックな山水画で知られる三瀬夏之介は、山形に居を構え、東北芸術工科大学で後進の指導にあたっている。2つの震災を経験した日本画家が、日本正史の辺境「東北」から描き示すニッポンの“いま”とは? 三瀬の本拠地山形で「東北画は可能か?」の活動報告も含めた実験的展観。民俗学者や批評家など、ゲストを招く連続ギャラリートーク「三瀬夏之介NIGHT」も開催する。(東北芸術工科大学本館7階ギャラリー)
三瀬夏之介/日本画家
1973年奈良県生まれ。東北芸術工科大学教授。2009年、VOCA賞を受賞。作品は和紙と墨、金箔など日本画の素材を用いて大画面を構成し、伝統的な素材を用いつつも、現代性をもった大きなイメージとなっている。現在は東北地域における美術のあり方を問うプロジェクトを展開している。主な展覧会は、「MOTアニュアル2006 No Border「日本画」から/「日本画」へ」(2006・東京都現代美術館)、「Kami. Silence – Action (2009・ドレスデン州立美術館)他。