三瀬夏之介

山形ビエンナーレ2014で、大和から東北へ列島を縦断するような巨大屏風「日本の絵」を、東北芸術工科大学7階ギャラリーで発表した三瀬夏之介。本芸術祭では、暴れ川だった馬見ヶ崎川のかつての流路や、網の目のように暗渠を流れる山形五堰など、いにしえの水の記憶をベースに、山形の可能性を呼び覚ますインスタレーションを岩城亘太郎が作庭した「洗心庵」で発表する。蔵王の巨石や室町期の野仏などを配した池泉回遊式庭園に、「宝来舟」や「小盆地宇宙」の世界観を重ね合わせる新たな山水画を創出。建築家の井上貴詞とのトークもおこなう。

展示タイトル=山形の絵 -小盆地宇宙-
展示会場=洗心庵
公開日・時間=会期中常設(9/5・9/12・9/18・9/19休館)9:00~17:00
イベント=9/24[土]13:00~14:30「洗心庵を読み解く|三瀬夏之介×井上貴詞」

三瀬夏之介 /

(みせ・なつのすけ)日本画家。1973年奈良県生まれ。東北芸術工科大学教授。2009年VOCA賞受賞。作品は和紙と墨、金箔など日本画の素材を用いて大画面を構成し、伝統的な素材を用いつつも、現代性をもった大きなイメージとなっている。現在は東北地域における美術のあり方を問うプロジェクトを展開している。主な展覧会は、「MOTアニュアル2006 No Border「日本画」から/「日本画」へ」(2006・東京都現代美術館)、「Kami. Silence – Action 」(2009・ドレスデン州立美術館)他。http://www.natsunosuke.com/