シネマ通りの夜

映画館が建ち並んでいた七日町「シネマ通り」も、現在はすべての館が廃業してコインパーキングやカラオケ店に姿を変え、フィルムを模した山形銀行本店前のモニュメントだけが、かつての商業映画の繁栄を伝えている。そんなシネマ通りに映画の熱気を取り戻そうと、「山形国際ドキュメンタリー映画祭」若手スタッフが山形ビエンナーレ2016とのコラボ上映会を企画した。荒井良二ら参加アーティストの作品や活動にまつわる映画の上映と、シネマとアートのクロストークを開催。

開催日=9月9日[金]、16日[金]、23日[金]
時間=各回17:30開場 18:00開映(各上映90分+トーク)
入場料=500円〜(ワンドリンク制)
会場=BOTA coffee 2F「BOTA theater」
共催=山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局
企画=堀賢一郎
・当日16:00より会場にて入場整理券を発行します。
・満席の場合は入場を制限させていただく場合があります。

●上映プログラム
9月9日[金]
『満山紅柿 上山—柿と人とのゆきかい』
監督:小川紳介、ポン・シャオリェン/2001年
アフタートーク:坂本大三郎×畑あゆみ

9月16日[金]
『ジャガーの夜(仮題)』
監督:黄木優寿/2016年
アフタートーク:荒井良二×黄木優寿

9月23日[金]
『影のない世界』(金曜上映会特別版)
監督:クー・エンヨウ/2011年
アフタートーク:川村亘平斎×日下部克喜

上映作品の概要はこちら http://www.yidff.jp/news/16/160801.html

坂本大三郎 (さかもと・だいざぶろう)山伏。「十三時」店主。1975年千葉県生まれ。芸術や芸能の発生や民間信仰、生活技術に関心を持ち東北を拠点に山伏として活動している。春には山菜を採り、夏には山に籠り、秋には各地の祭りをたずね、冬は雪に埋もれて暮らす。著書に『山伏と僕』(リトルモア・2012)、『山伏ノート』(技術評論社・2013)がある。http://13ji.jp/

荒井良二 (あらい・りょうじ)アーティスト・絵本作家。1956年山形県生まれ。1990年に処女作『MELODY』を発表以来、数々の絵本、挿画を手掛ける。2005年には児童文学賞の最高峰アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞、日本を代表する絵本作家として国内外で活躍。絵本『あさになったので まどをあけますよ』で2012年に第59回産経児童出版文化賞大賞を受賞。2010年と2012年に郷里の山形市で個展『荒井良二の山形じゃあにぃ』を開催。「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」芸術監督。

川村亘平斎 (かわむら・こうへいさい)ガムラン奏者・影絵師・イラストレーター。1980年東京都生まれ。影絵と音楽を中心にイラスト、デザイン他多方面に活躍する芸術家。ソロユニット「TAIKUH JIKANG滞空時間」(2009~)を始動し、東南アジアツアーや細野晴臣氏のイベント出演、漫画「宇宙兄弟」とのコラボPVなどに参加。ソロ名義でYAMAHAバイクPV(2015)、アウトドアブランドcolombiaPV(2016)他に楽曲提供。影絵シリーズ企画「ボクと影絵と音楽」(2009~)、「丸亀影絵通り」(2013/香川県丸亀市)、「恵比寿映像祭」(2014/東京都立写真美術館)、「サントリー美術館影絵WS」(2014/六本木アートナイト)、「川村亘平斎と田中馨の影絵と音楽」DVD制作(2015)、影絵個展「MATA AIR」(2015/神奈川県相模原市)、ceroのアルバムジャケット、MVに影絵作品提供(2014,2015)ほかを制作。日本各地に赴きワークショップや取材を通じて、「地蔵について」(2014/山形ビエンナーレ)、南相馬影絵「ヘビワヘビワ」(2015/福島県福島市)、「巷説昌福寺縁起」(2016/山梨県巨摩郡)などを制作。土地に残る物語を影絵作品として再生させ、現代日本と伝統的な感性をつなぐ新たな「芸能」を発信し続けている。インドネシア共和国・バリ島に音楽留学(2003)。平成28年度第27回五島記念文化賞美術新人賞受賞(2016)。http://taikuhjikang.com/kawamurakoheisai/