若き日に電車に乗って福島から山形に来て、山形県立図書館でジョナス・メカスと吉増剛造の対話を聴いたことが、詩作のきっかけのひとつになったという和合亮一。詩人として「はじまりの街」であった山形を彷徨いながら、駅のベンチ、鄙びた喫茶店、明治創建のコンサートホール、寺院の境内、図書館の閲覧室などから、自身のツイッターアカウント(@wago2828)に詩を次々と連投していくライト・オンザ・スポットの実験。詩人の歩行によって、街が豊かに語り出す。
連投詩①『詩ト詩ト歩ク/山形ノ街ノ交差点デ詩ガハジマル』
9月18日[日]午後
会場:山形市七日町界隈で和合亮一のツイッターアカウント〈@wago2828〉に投稿・公開
(わごう・りょういち)詩人。1968年福島県生まれ。詩集『AFTER』で中原中也賞、詩集『地球頭脳詩篇』で晩翠賞などを受賞。東日本大震災の直後からツイッター上で連作詩『詩の礫』と題した詩を発表し、大きな注目を集める。その後、『詩の礫』、『詩の黙礼』、『詩の邂逅』と立て続けに福島をテーマにした詩集を上辞。また吉永小百合さんなど多数の方々によりこれらの詩が朗読され、話題を集めた。合唱曲多数。詩集はフランスやドイツなどで翻訳出版された。また、大友良英らと「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げるなど、詩を媒体とした活動を精力的に展開している。昨年は「未来神楽」と称して創作神楽を製作し、福島市稲荷神社に奉納。最新刊は『詩の寺子屋』(2015・岩波書店)、『昨日ヨリモ優シクナリタイ』(2016・徳間書店)など。秋にシンガポールにて催される国際フェスティバルに日本を代表する詩人として選出。 http://wago2828.com