かつてのシネマパラダイス、山形市七日町の通称〈シネマ通り〉で、写真家のワタナベアニが、自ら書きおろした脚本をもとに映画のワンシーンのようなスチルを撮影し、路上に掲示していくプロジェクト。女優の鶴田真由が演じる不思議な女性と、フォトグラファー志望の少年がシネマ通りで出会う、幻のような1日を描く。
展示タイトル=cinema street
展示会場=BOTA coffee2階BOTA theater
公開時間=11:00〜18:00
協力=株式会社オフィスマイティー、有限会社山形商美社
昔は映画館が十軒ほどあった、七日町・シネマ通り。
今では映画館はひとつもなく、名前だけが残っている。
山形国際ドキュメンタリー映画祭という「映画のDNA」は残っていて、そこで育った人々にも「あそこにあった映画館で最初のデートをした」
というような思い出がある。
映画は光をスクリーンに映し出す、実体のないモノ。
本当は上映されることのない「幻の映画」があると仮定して、ポスターやビルボードをシネマ通りに掲出する。
「あの映画はどこで上映しているんですか」と聞かれても誰もわからない。ポスターには上映される映画館の名前がないからだ。
(2018年4月/ワタナベアニ)