「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020」は、東北芸術工科大学が山形県山形市を舞台に2年に1度開催する芸術祭で、今年で4回目を迎えます。2020年の開催テーマは「山のかたち、いのちの形」。現役医師の稲葉俊郎氏を芸術監督に迎え、芸術と医療の双方の視点から、本芸術祭が“私たち固有の健康を回復できる未来の療養所“となることを目指し、多彩なコンテンツを配信します。このミーティング企画は、医療と芸術が手を携えた新しい芸術祭に、医療と芸術を学ぶ学生の皆さんにも当事者として参加してほしい、皆さんの思い描く未来を皆さん自身の声で聞かせてほしい、という思いから生まれました。ナビゲーターは、現役医師の稲葉俊郎氏と、東北芸術工科大学学長の中山ダイスケ氏が務めます。従来の枠にとらわれない未来の療養所、医療、芸術のかたちを一緒に考えましょう。
1968年香川県生まれ。現代美術家、アートディレクター、(株)daicon代表取締役。共同アトリエ「スタジオ食堂」のプロデュースに携わり、アートシーン創造の一時代をつくった。1997年ロックフェラー財団の招待により渡米、2002年まで5年間、ニューヨークをベースに活動。ファッションショーの演出や舞台美術、店舗などのアートディレクションなど美術以外の活動も幅広い。山形県産果汁100%のジュース「山形代表」シリーズのデザインや広告、スポーツ団体等との連携プロジェクトなど「地域のデザイン」活動も活発に展開している。2018年4月、東北芸術工科大学学長に就任。
医師、医学博士。1979年熊本生まれ。2004年東京大学医学部医学科卒業、東京大学医学部付属病院循環器内科助教(2014-2020年)を経て、2020年4月より軽井沢病院総合診療科医長、信州大学社会基盤研究所特任准教授、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、東北芸術工科大学客員教授を兼任(山形ビエンナーレ2020 芸術監督 就任)。心臓を専門とし、在宅医療、山岳医療にも従事。西洋医学だけではなく伝統医療、補完代替医療、民間医療も広く修める。未来の医療と社会の創発のため、あらゆる分野との接点を探る対話を積極的に行っている。
〈書籍(単著)〉「いのちを呼びさますもの」アノニマ・スタジオ(2017年)、「ころころするからだ」春秋社(2018年)、「からだとこころの健康学」NHK出版(2019年)、「いのちは のちの いのちへ」アノニマ・スタジオ(2020年)
〈書籍(共著)〉大友良英×稲葉俊郎「見えないものに、耳をすます ―音楽と医療の対話」アノニマ・スタジオ(2017年) など。
webサイト:https://www.toshiroinaba.com/
1978年生まれ。アーティスト。
ドローイングと言語との関係性を主題に、平面・彫刻・映像・写真・パフォーマンスなどを制作。空間や時間における線の「発掘」行為を通して、ドローイングの領域を拡張し続けている。2008年東京芸術大学大学院美術研究科修了後、シドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどの各地で滞在制作。これまでに金沢21世紀美術館(石川)、森美術館(東京)、ヴロツワフ建築美術館(ポーランド)、銀川現代美術館(中国)、MOCO Panacée(フランス)、東京都現代美術館(東京)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加。2016年より現代ドローイングの研究のためのプラットフォーム『Drawing Tube』を主宰。著書に『GENGA』(河出書房新社)、『SILVER MARKER』(HeHe)などがある。
webサイト:http://hirakusuzuki.com/