写真:菊池良助

ヤマガタ 秋のパン祭り

9月20日(日)
14:00-16:30
9月21日(月)
19:00-21:00
出演=
勝見淳平
瀬藤康嗣
安齋伸也
マイケル・フランク
いのちの学校
パフォーマンス、トーク
ライブ配信


 

「パラダイス酵母」は、福島「あんざい果樹園」の安斎伸也が2007年冬に偶然発見したリンゴ由来の酵母を、鎌倉「パラダイス・アレイ」のパン職人・勝見淳平が10年以上かけ継いできたものです。勝見が国内外で出会った人々にこの酵母を手渡し、さらに受け取った人たちがまたそれを株分けしたことで拡がり続けています。ウィルスなど感染症の世界的流行を意味する言葉として使われている「パンデミック」の語源は、ギリシャ語の「Pan(すべての)+Demos(民衆)」であると言われていますが、「パラダイス酵母」は徐々にパンデミック状態になりつつあります。鎌倉在住のサウンドアーティスト瀬藤康嗣と勝見の出会いによって2006年にスタートした鎌倉のクリエイティブチームROOT CULTUREには「文化活動で、地域に根を張る」という思いが込められていますが、同時にこの言葉には「培養根」という意味があります。ROOT CULTUREは根を培養して株分けによって倍々に増えていく農業技術を意味しますが、「パラダイス酵母」が拡がり続けている様子は、ROOT CUTLUREのイメージそのものでもあります。
「ヤマガタ 秋のパン祭り」では、「パラダイス酵母」を使ってパン作りを行いながら、発酵を待つ時間にはパラダイス酵母の活用法についてのトークやワークショップを行います。さらに発酵のプロセスを可聴化するデバイス作りとそれを用いた音作りを行い、その音と一緒にゲストミュージシャンによるライブ演奏も行います。これらの様子はオンラインで配信されます。
2日間の発酵とパン作りのプロセスを終えると、酵母とパンが祀られた祭壇が完成します。オンラインの視聴者も2日かけてそれぞれがパン作りを行い、参加者の体内に取り込まれます。

  • 勝見淳平

    培養発酵宙造研究所 所長。
    鎌倉生まれ。パラダイス酵母 育ての親。
    PARADISE 23 菌担当。
    1999年 SPUTNIK / TRIPSTER BUS
    2005年 PARADISE ALLEY
    2006年 ROOT CULTURE
    2008年 培養発酵宙造研究所
    2012年 B & B
    2019年 NOWHERE BREAD / 今此処商店 / 野生ゑ開

    モットーは「人類皆菌類」。

  • 瀬藤康嗣

    サウンドアーティスト。慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業後、同大学大学院政策・メディア研究科でコンピュータミュージックおよびメディアアートを学ぶ。大学院で出会った仲間と共にメディア・アートユニットflowを1997年に結成、都市の隙間的空間を用いたプロジェクトを国内外で展開した。勝見淳平との出会いをきっかけに、2006年にクリエイティブチームROOT CULTUREを鎌倉に縁あるクリエイターたちと共に立ち上げ、音楽・文学・美術・舞台・シンポジウム・フリーペーパー・喫茶室など、さまざまに地域内外の人と文化が交わる場を鎌倉で作ると共に、ROOT CULTUREで制作した舞台作品ではサウンドデザインを担当しながら、ニューヨーク、ヨルダン、ルーマニアなどで海外公演も行ってきた。その他、音を用いてさまざまな領域の人々とのコラボレーションを多数行っている。NPO法人ルートカルチャー理事長。フェリス女学院大学音楽学部准教授。

  • 安齋伸也

    (一社)たべるとくらしの研究所理事長。福島市あんざい果樹園の次男。夏は農家、冬はスキーのサイクルを過ごす。持病から環境問題や、健康に関心を持ち始める。2001年DIYでカフェを作り営業を始める。2006年より国重要文化財の芝居小屋を舞台に音楽、アート、地域の小商、文化などを発信するFOR座RESTを福島の有志とスタートさせる、2007年加熱滅菌処理されたリンゴジュースより炭酸発酵した酵母を発見する。2011年東日本大震災により福島を離れ北海道へ、食べる事に繫る背景や様々な事柄を掘り下げ見直し、環境の一部としての人の在り方を追求する、(一社)たべるとくらしの研究所を設立、生活そのものがアートでありデザインすると捉えて活動する。様々な職種と開墾から野菜を育てる実験的コミュニティファーム『考える山羊の会』発足。プロジェクトFUKUSHIMA!に参加、2014札幌国際芸術祭にて、盆踊りを札幌に招致。
    2017札幌国際芸術祭 参加『モバイルアースオーブン』を製作

  • マイケル・フランク(宇宙大使館)

    1980年代末、黒川紀章事務所勤務から始まり、原広司研究室に属しながら、表参道のラス・チカスのディレクターとなる。そこで複合スペース作りを手がける。その後、デヴィッド ドゥヴァル-スミスとクリエイティブユニット生意気を結成。麻布十番で5つの異業種事務所と倉庫を借りデラックスを作る。その共有スペースでgangoo展、PV撮影、珍しいキノコ舞踊団ステージデザイン、スープパーティー等、仕事も含め、他メンバー達と楽しい時間もシェア。生意気として、スェーデン、インドネシア、オーストラリアの国際交流アートイベントに招聘される。韓国のナムジュンパイクミュージアムオープニング展やイスラエル国立博物館の企画展にも招待を受ける。デラックスの後、コアメンバーと飲食とアートと音楽の場、スーパーデラックスを西麻布に作る。
    2017年からパートナーのヤダと宇宙大使館を名乗る。生意気時代の植物使用の作品制作や鎌倉山の開墾経験をもとにランドスケープアーキテクチャーに挑戦中。
    webサイト:http://www.namaiki.com

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