藻が湖伝説をご存知ですか?
山形盆地が「藻が湖(もがうみ)」という、まだ湖水の下だった頃のことです。 大昔、村山盆地の真ん中には藻が湖という大きな湖があり、この湖の東に連なる奥羽山脈の麓を東根と呼び、対岸の寒河江には西根という地域がありました。その後、奈良時代の行基、平安時代の慈覚大師円仁による開削工事により水が流され肥沃な土地がここ山形盆地に現れたというお話です。虚実ないまぜな伝説が、なぜ現代の山形に語り継がれているのか? ゲストと共に語り合う配信イベントです。
「現代山形考 〜藻が湖伝説〜」出品者で美術家の青野文昭氏と、美術評論家の福住廉氏をお招きしてのトークイベントです。仙台を拠点に遺物と異物を接合しながら「なおす」ことをテーマに制作を続ける青野氏と、現代美術作品に「民俗学的想像力」を見出す福住氏をお招きして、ここ東北でのアートの実践について考えます。
1975年東京都まれ。美術評論家。著書に『今日の限界芸術』(BankART 1929、2008)ほか多数。「共同通信」で毎月展評を連載しているほか、ウェブサイトでも随時批評を発表している(https://note.com/fukuzumiren)。現在、東京藝術大学大学院、女子美術大学、多摩美術大学、横浜市立大学、和光大学非常勤講師。
1968年、仙台生まれ、1992年、国立大学法人宮城教育大学大学院美術教育科修了
90年代から今日まで「なおす・修復」をテーマに作品発表・活動。95年ころから「表現のみち・おく」と題し風土に結び付いた文化-民俗の考察研究を継続し新たな表現論の試行・実践をこころみてきている。
1997年「なおす・無縁-有縁」宮城県美術館県民ギャラリー(仙台)、2000年「アートみやぎ」宮城県美術館(仙台)、2008年「いのちの法則・生をひもとくための三つの書」足利市立美術館(栃木)、2013年「あいちトリエンナーレ2013」(愛知県名古屋市ほか)、2015年「パランプセスト―記憶の重ね書き」gallery αM (東京)、2017年「コンサベーション_ピース ここからむこうへpartA青野文昭展」武蔵野市立吉祥寺美術館(東京)、2019年「六本木クロッシング2019:つないでみる」森美術館(東京)、「青野文昭 ものの,ねむり,越路山,こえ」せんだいメディアテーク(仙台)、2020年「ヨコハマトリエンナーレ2020 AFTERGLOW-光の破片をつかまえる」横浜美術館他(横浜)。
2005宮城県芸術選奨(彫刻)、2013ヴァーモントスタジオセンターフェローシップ(アメリカ・VSC)、2015(公益信託タカシマヤ文化基金・第26回タカシマヤ美術賞受賞
ホームページhttp://www1.odn.ne.jp/aono-fumiaki/
1973年奈良県生まれ。山形市在住。1999年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。東北芸術工科大学教授。2009年VOCA賞受賞。作品は和紙と墨、金箔など日本画の素材を用いて大画面を構成し、伝統的な素材を用いつつも、現代性をもった大きなイメージとなっている。現在は東北地域における美術のあり方を問うプロジェクト「東北画は可能か?」を展開している。主な展覧会は、「MOTアニュアル2006 No Border「日本画」から/「日本画」へ」(2006・東京都現代美術館)、「Kami. Silence – Action 」(2009・ドレスデン州立美術館)、「太田の美術vol.3 2020年のさざえ堂――現代の螺旋と100枚の絵」(2020・太田市美術館・図書館)他。
http://www.natsunosuke.com/
1976年、東京都生まれ。株式会社文化財マネージメント代表取締役。文化財(仏像、近現代彫刻)の保存修復。
2008年、東北芸術工科大学大学院修士課程保存修復領域(立体作品)修了。2008~2014年、白鷹町文化交流センターにて学芸員として勤務し、展覧会としては「山形若手アーティスト展」、「塩田行屋の仏たち」、公演としては「鈴木ユキオ、白鷹と踊る」、「森下真樹 それってダンスなの?」、「向井山朋子 夜想曲/Nocturne」などを企画・担当する。東北芸工大文化財保存修復研究センター学外共同研究員として、仏像等の調査・研究や保護活動に参加。2015年、国内最大級のビジネスコンテストである「TOKYO STARTUP GATEWAY」において、「仏像修復クラウドファンディング」のプランをもってファイナリストに選出。「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018」にキュレーターとして参加。現在は地域文化財の保存や修復を軸に、文化財・アート・人を繋いで場を作る活動を実践中。