藻が湖大学 トーク編 クロストーク
ゲスト:尾花賢一+石倉敏明

9月19日(土)
18:00-20:00
ゲスト=尾花賢一、石倉敏明
聞き手=三瀬夏之介、宮本晶朗
現代山形考~藻が湖伝説~
トーク
ライブ配信

藻が湖伝説をご存知ですか?

山形盆地が「藻が湖(もがうみ)」という、まだ湖水の下だった頃のことです。 大昔、村山盆地の真ん中には藻が湖という大きな湖があり、この湖の東に連なる奥羽山脈の麓を東根と呼び、対岸の寒河江には西根という地域がありました。その後、奈良時代の行基、平安時代の慈覚大師円仁による開削工事により水が流され肥沃な土地がここ山形盆地に現れたというお話です。虚実ないまぜな伝説が、なぜ現代の山形に語り継がれているのか? ゲストと共に語り合う配信イベントです。

「現代山形考 〜藻が湖伝説〜」出品者で美術家の尾花賢一氏と、芸術人類学や神話学を専門とする石倉敏明氏をお招きしてのトークイベントです。「藻が湖伝説」は山形特有のものではなく、全世界に複数のバリエーションが存在します。フィールドワークをベースにユニットとして活動するお二人と、土地の歴史を読み解きながら現代の問題と結びつけるアートの可能性について語り合います。

  • 尾花賢一(Kenichi Obana)

    1981年群馬県生まれ。秋田県在住。2006年筑波大学芸術研究科洋画専攻修了。
    主な活動に『表現の生態系』(2019年、アーツ前橋・群馬)、『真鶴まちなーれ』(2019 年、 神奈川県真鶴町)、個展『森の奥、そして』(2018年、hpgrp GALLERY TOKYO・東京)、『地域アートプロジェクト 尾花賢一 』(2019年、アーツ前橋・群馬)、『いつかくる日/ 村山瑠璃子・保坂剛志・尾花賢一 』(2018年、ココラボラトリー・秋田)、『ART OSAKA 2018』 (2018年、HOTEL GRANVIA OSAKA ・大阪)、『かみこあにプロジェクト』(2018年、 秋田県北秋田郡上小阿仁村八木沢集落)、個展『New perspective』(2017年Gigantic Brewingアメリカ・ポートランド)、 六本木アートナイト(2016年、東京ミッドタウン・東京)
    個展『Tokyo Wonder Site Art Cafe WINDOWS』(2016年、トーキョーワンダーサイト アートカフェ・東京)など。
    Tokyo Midtown Award 2015 優秀賞、LUMIN meets ART AWARD準グランプリ受賞。
    人々の営みや、伝承、土地の風景からドローイングや彫刻を制作。 虚構と現実を往来しながら物語を体感していく作品を探求している。
    作家ウェブサイト http://www.obanakenichi.com/

  • 石倉敏明(Toshiaki Ishikura)

    芸術人類学者。秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻准教授。明治大学野生の科学研究所研究員。これまで、ダージリン、シッキム、カトマンドゥ、日本の東北地方などで聖者や山岳信仰、神話調査を重ね、環太平洋圏における比較神話学の研究を進めてきた。並行して、数万年に及ぶ人類の営みにおける芸術の可能性を追究し、多様なアーティストと旅やフィールドワークをともにしながら、アーティストの創造と自身の神話研究を交差させている。主な展覧会に第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示「Cosmo-Eggs | 宇宙の卵」(2019年)、「表現の生態系」(アーツ前橋・2019年)、「精神の北へ vol.10」(ロヴァニエミ美術館・2019年)。共著に『Cosmo-Eggs | 宇宙の卵—コレクティブ以後のアート』(torch press・2020年)、『Lexicon 現代人類学』(以文社・2018年)、『野生めぐり 列島神話をめぐる12の旅』(淡交社・2015年)など。

  • 三瀬夏之介 (Natsunosuke Mise)

    1973年奈良県生まれ。山形市在住。1999年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。東北芸術工科大学教授。2009年VOCA賞受賞。作品は和紙と墨、金箔など日本画の素材を用いて大画面を構成し、伝統的な素材を用いつつも、現代性をもった大きなイメージとなっている。現在は東北地域における美術のあり方を問うプロジェクト「東北画は可能か?」を展開している。主な展覧会は、「MOTアニュアル2006 No Border「日本画」から/「日本画」へ」(2006・東京都現代美術館)、「Kami. Silence – Action 」(2009・ドレスデン州立美術館)、「太田の美術vol.3 2020年のさざえ堂――現代の螺旋と100枚の絵」(2020・太田市美術館・図書館)他。
    http://www.natsunosuke.com/

  • 撮影 草彅裕
    宮本晶朗(Akira Miyamoto)

    1976年、東京都生まれ。株式会社文化財マネージメント代表取締役。文化財(仏像、近現代彫刻)の保存修復。
    2008年、東北芸術工科大学大学院修士課程保存修復領域(立体作品)修了。2008~2014年、白鷹町文化交流センターにて学芸員として勤務し、展覧会としては「山形若手アーティスト展」、「塩田行屋の仏たち」、公演としては「鈴木ユキオ、白鷹と踊る」、「森下真樹 それってダンスなの?」、「向井山朋子 夜想曲/Nocturne」などを企画・担当する。東北芸工大文化財保存修復研究センター学外共同研究員として、仏像等の調査・研究や保護活動に参加。2015年、国内最大級のビジネスコンテストである「TOKYO STARTUP GATEWAY」において、「仏像修復クラウドファンディング」のプランをもってファイナリストに選出。「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018」にキュレーターとして参加。現在は地域文化財の保存や修復を軸に、文化財・アート・人を繋いで場を作る活動を実践中。

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