まちのおくゆき
〜ものとひとのありかた〜

9月19日(土)
20:00-21:30
出演=藤井克英、𠮷田勝信、近藤柚子
モデレーター=武田和恵、アイハラケンジ
タイトルグラフィック=𠮷田勝信、わたしの会社、今野僚大
まちとひと
トーク
ライブ配信

多様性の受容・調和などをテーマに、障害のある人の表現活動が街や人とどのように関わっていくのかを検証するトークライブ。日本各地の取組みも紹介しながら話題を展開していきます。(やまがたアートサポートセンターら・ら・らとの共同企画)

  • 藤井克英(たんぽぽの家/Good Job!センター香芝 副センター長・企画製造ディレクター)

    1980年生まれ 奈良県出身
    大学でのプロダクトデザイン専攻の経験をいかし、人となりのあるものづくりをテーマとして仕事に取り組んでいる。商品製造や制作体験プログラムなどの企画開発のほか、デジタル工作技術と障害のある人のすぐれた手仕事や表現を組み合わせたものづくりに携わっている。とくに、伝統産業における文化・技術・素材をいかした新しい表現の可能性を探り実践を行っている。「IotとFabと福祉」、知財学習プログラム開発などのプロジェクトにも関わり、新しい技術分野との連携や遠隔地間におけるワークシェア、知財活用について研究している。

    NEW TRADITIONAL-障害のある人の表現と伝統工芸の相互発展

    一般財団法人たんぽぽの家が2019年度よりスタートした、つくり手、つかい手、つたえ手が交流し、ものをとおして新しい生活文化を提案するプロジェクト。障害福祉分野における、賃金が低く仕事の選択肢が少ないといった課題や、伝統工芸分野における、製品に対するニーズの低下や後継者不足、発信(販売)先の見直しといった課題を創造的に解決することをめざしている。2019年度は国内での福祉×伝統工芸の活動調査、デザイナー・研究者・ギャラリーオーナーやものづくりのコーディネートにかかわる人などによる議論の場づくり、手しごとにふれながら人々が交流するワークショップや茶会の実施し、福祉施設と伝統工芸の協働によるものづくりを実践した。山形では、高密度な絨毯を制作する「米沢緞通(滝沢工房)」と、表現活動に取り組む障害のある人たちが協働し、新たな伝統を模索する「NEW DANTSU」プロジェクトがスタートした。

  • 𠮷田勝信(Yoshida・Katsunobu)/デザイナー

    1987年、東京都新宿区生まれ。山形県大江町在住。奄美大島で幼少期を過ごす。2006年、東北芸術工科大学美術史・文化財保存修復学科に入学。在学中より流通規格外の野菜を流通させる八百屋を企画運営ののち飲食店を開業、中退。その後、グラフィックデザインを主な領域として、フィールドワークを取り入れた制作を行なっている。ブランディングやコンセプトメイキング、商品企画、サービス設計などに関わる。
    2016 山形ビエンナーレ 市プロジェクト 山姥市 (ディレクション・デザイン) / 山形県郷土館「文翔館」
    2017- ひじおりの灯 灯籠絵 / 山形県大蔵村肘折温泉
    2019 Graphics Interchange vol.02 東北→関西・四面楚画「吉田勝信展」/ 京都造形大学
    2020 NEW TRADITIONALものと人をめぐるフィールドワーク / とんがりビル

  • 近藤柚子(さくらんぼ共生園)

    1987年京都府京都市⽣まれ。山形県寒河江市在住。寒河江市にある社会福祉法人さくらんぼ共生園に勤務。2005年、福祉施設への派遣事業の一環で、さくらんぼ共生園に派遣されて以来、現在に至る。16歳の頃、精神状態が崩れ、高校を2度退学。その頃から自宅や入院先で絵や文字を書くようになる。2007年、エイブル・アート近畿〈ひと・アート・まち〉に参加。2016年、福島県猪苗代町のはじまりの美術館にて、企画展「絶望でもなく、希望でもなく」に出展。障がいのある人、とされている利用者さんから生まれる、画一統一されていない表現、習慣、嗜好、コミュニケーションなどに引き付けられている。中学の頃「社会に出た時に困るから字を直しなさい」と言われ、生まれもった字を直さないと困る社会への抵抗感につながると考えている。抵抗したいものと近づきたいものを原動力にしている。

  • 武田和恵(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら)

    1977年山形県山形市生まれ。天童市在住。1999年、東北芸術工科大学デザイン工学部情報デザイン学科卒業。学生の頃、奈良県のたんぽぽの家にボランティアに行き、障害のある人のアートに触れ、「障害のある人に関わりたい!」という一心で山形市の福祉施設で働き始める。2012年から、一般財団法人たんぽぽの家、NPO法人エイブル・アート・ジャパンの東日本復興支援プロジェクト東北事務局として障害のある人の仕事づくり、芸術活動支援事業に携わる。その時に中間支援やコーディネートの重要性を実感。2018年から、やまがたアートサポートセンターら・ら・らコーディネーターとして従事。

    やまがたアートサポートセンターら・ら・ら

    社会福祉法人愛泉会では、2011年に障がいのある人の作品を展示する場「ぎゃらりーら・ら・ら」を開設し、2016年から山形県の事業として「やまがた障がい者芸術活動推進センター」、2020年からは、障害者芸術文化活動普及支援事業の採択を受け「やまがたアートサポートセンターら・ら・ら」として、山形県内の障害のある人の芸術活動の普及支援に取り組んでいます。障害のある人の芸術文化活動のさらなる充実を目的に「相談支援」「人材育成」「ネットワークづくり」「発表機会の創出」「調査発掘・発信」を実施しています。活動を通して、多様性の理解促進をはかり、新たな価値創造の発信を続け、互いを尊重し理解しあえる包容力のある地域社会創造のため活動していきます。

  • アイハラケンジ

    1974年東京都生まれ、仙台市育ち。東北芸術工科大学卒業、同大学院修了。主な活動領域はデザインとその周辺。株式会社コンセント取締役を経て株式会社アイケン代表。halken LLP(ハルケン)共同主宰、inukkuma! LLP(イヌックマ)共同主宰、株式会社Q1取締役。武蔵野美術大学(2000~2010年)、専修大学(2006~2009年)等の非常勤講師も歴任。2014年より東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科准教授。主な賞歴として、AMDアワード(ベストディレクター賞)、山形エクセレントデザイン(コミュニティデザイン賞)、デザイングランプリTOHOKU(グランプリ、奨励賞)、TOKYO TDC(入選)、SIGCHI(選出)など。山形ビエンナーレには、2014年・2016年に「スガノサカエ図画展」キュレーション、2018年に「現代山形考」展示・構成デザインで参加している。2014年頃より、障害のある人の表現活動支援(調査・発掘、展示キュレーション、デザインなど)も継続的に行っている。

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