宮野さとみ

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10年の器・10年の菓子
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東北芸術工科大学美術科工芸コースと乃し梅本舗佐藤屋・佐藤慎太郎さんとのコラボ企画も今年で10周年目、私は3度目の企画の際にご一緒させていただきました。今回、私たちの学年と佐藤慎太郎さんとの和菓子と器のコラボレーションした思い出の中で印象に残っていることを書こうと思います。

ひとつ目は、佐藤さんが菓子と器をつなぐ和菓子を創作してくださった事です。菓子と器をリンクさせる部分は各々が制作する器のテーマや器から連想させるものなどそれぞれですが、どの菓子も観た人、食べた人が綺麗で見惚れてしまうものや、くすっと微笑んでしまうような秘密のある素敵なお菓子が印象的でした。

ふたつ目は、この企画は私にとって自分の器に素敵な菓子をのせてもらえること、自分や身内以外の誰かに器を使ってもらえることの嬉しさを身近に感じる初めの機会だった事です。卒業後は色々な経験をさせてもらいながら制作を続けていますが、今年10周年を迎える当時のこの企画から自分の仕事の大事な部分の一つになるきっかけをもらえた気がしています。

今回作った器は、再び自分の器に佐藤さんの作った菓子がのる事を楽しみに製作しました。目の前に来て器の蓋を開けるまでわくわくしたいので蓋物に。蓋を開ける前と開けた後、泥漿の模様と佐藤屋さんの菓子のコラボレーションを楽しんでいただければ嬉しいです。

  • 宮野さとみ(Satomi Miyano)

    1992年、岩手県生まれ。東京都在住。2015年、東北芸術工科大学芸術学部工芸科陶芸コース卒業。在学中に英国のスリップウェアに興味を持つ。同年、英国とも関わりの深い栃木県益子町の濱田窯にて濱田友緒氏に師事。4年間益子焼きを学ぶ。2019年、濱田窯での修行を終了した後、渡英。デヴォン州にあるシェビア・ポタリー(Shebbear Pottery)でクライヴ・ボウエン氏(Clive Bowen)からスリップウェアを学ぶ。同年帰国。2020年、東京都世田谷区にある「ギャラリー・セントアイヴス」にて初個展。以後東京都で製作中。スリップウェアの技法(器の表面をスリップと呼ばれる泥漿で装飾する方法)を用い耐熱性のある低下度焼成の器をメインに制作している。
    instagram:https://www.instagram.com/satomiyano_

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