開催概要

About

「山形ビエンナーレ」は、東北芸術工科大学が主催し、山形市で2年に1回開催する、現代アートのフェスティバルです。3回目の開催となる2018年秋も、国の重要文化財「文翔館」をメイン会場とし、9月1日から9月24日までの週末13日間にわたって多彩なプログラムを展開します。

2018年の開催テーマは「山のような」です。東北の暮らしと地域文化への、深い共感や鋭い洞察から、現在の山形を表す(=山のような)作品を提示すること。そして、この芸術祭の制作過程において、山形の過去・未来に光をあてる創造的なアイデアや協働をたくさん(=山のように)生み出していくことを目指します。郷土が生んだ世界的な絵本作家として知られる荒井良二芸術監督のもと、古くてあたらしい「みちの(お)く」を、ゲストアーティストと地域のみなさまとともに、色彩ゆたかに物語っていきます。

ごあいさつ

クリエイティブな街は、人が楽しい。

総合プロデューサー 中山ダイスケ東北芸術工科大学学長/アートディレクター

東日本大震災をきっかけに生まれた「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」は、今年で3回目を迎えました。山形に生まれた芸術大学として、街中にアートを通じて人々の創造的な交流の場を作ろうという試みがようやく形になってきました。
私はこれまで世界や国内の様々な街を訪れましたが、楽しい街には必ず「クリエイティブな人々」がたくさん住んでいます。アーティストやミュージシャン、詩人たちだけではなく、日常的にアートやデザインが大好きな人々が、自分たちの仕事や生活にも創造性を発揮し、職業や世代を超え、街を使って混ざり合っているのです。そして、そんな彼らは皆、自分の街に対しての愛情が深く、場作りにとても能動的です。

その街に住んでいる人々が、一番にその街を楽しんでいる。そんな街を見たくて外からも人がやってくる。山形にもたくさんのクリエイティブな人々が暮らしています。そんな人々こそが山形の力であり、資源なのです。

今回もたくさんの出会いが生まれますように。

中山ダイスケ(Daisuke Nakayama)/1968年香川県生まれ。現代美術家、アートディレクター、(株)daicon代表取締役。共同アトリエ「スタジオ食堂」のプロデュースに携わり、アートシーン創造の一時代をつくった。1997年ロックフェラー財団の招待により渡米、2002年まで5年間、ニューヨークをベースに活動。ファッションショーの演出や舞台美術、店舗などのアートディレクションなど美術以外の活動も幅広い。山形県産果汁100%のジュース「山形代表」シリーズのデザインや広告、スポーツ団体等との連携プロジェクトなど「地域のデザイン」活動も活発に展開している。2018年4月、東北芸術工科大学学長に就任。

芸術監督メッセージ

開催テーマは「山のような」です。

芸術監督 荒井良二アーティスト/絵本作家

僕は山形市に生まれ,高校3年生の18歳まで山を見ながら過ごしました。
見るともなく視界には山が映り、心和むというよりも「そのむこう」に想いを馳せることが多かったようです。
山のむこうの「世界」に山のようなあこがれと、山のような不安を抱えながら、
どこか「決意」のようなものと、背中を押されるままに歩き出すような成り行きとに、
小さな希望的な見通しを見ていたように思います。

そして、3回目になる「山形ビエンナーレ」のタイトルは「山のような」。
山形という山のような場所で、山のような人やモノに出会い、山のような懐の深さに、
山のような神秘に気づかされる、そんな芸術祭になればいいなと思っています。
山のような大らかな気持ちに、山のような声(言葉)が交差し、山のような味わいに、山のような慈しみを想う。
「山のような」という言葉は、人それぞれにいろんなイメージを持たれるでしょう。
ここ山形や「山形ビエンナーレ」の会場で、参加アーティストの作品やパフォーマンスにどんな「山のような」を感じていただけるのか、とても楽しみです。
そして、是非、来場者のみなさんの「山のような」を見つけてもらえたらと思っています。

荒井良二(Ryoji Arai)/1956年山形県生まれ。1990年に処女作『MELODY』を発表以来、数々の絵本、挿画を手掛ける。2005年には児童文学賞の最高峰アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞、日本を代表する絵本作家として国内外で活躍。絵本『あさになったので まどをあけますよ』で2012年に第59回産経児童出版文化賞大賞を受賞。2010年と2012年に郷里の山形市で個展『荒井良二の山形じゃあにぃ』を開催。「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」芸術監督。

プログラムディレクターメッセージ

これは、芸術祭をみんなでつくるワークショップです。

プログラムディレクター 宮本武典キュレーター/東北芸術工科大学教授・主任学芸員

2000年代に入ってから、全国各地で大規模な芸術祭が開催されるようになりました。横浜や名古屋、札幌といった大都市だけでなく、中山間地域の町や村、小さな島々をつなぐ、広域連携で開催され、大成功を収めているケースもあります。
私自身も、いくつかの芸術祭に関わり、ひなびた漁村や、耕作放棄地が目立つ里山に、人々がアートを鑑賞するため、波のように押し寄せるのを目撃してきました。また、廃校や空き家に展示された現代アートの巨匠たちの作品に、心震えるような感動もおぼえてきました。
新潟で開催された越後妻有アートトリエンナーレから、全国に伝搬した地域密着型芸術祭は、現在も各地で芸術祭を生み出し続けています。とりわけ人口減少に苦しむ自治体にとっては、観光促進や地域づくりの施策として効果的です。
しかし、先端事例になっている国際芸術祭の規模はあまりに巨大で、開催費用も数億、自治体の首長が号令一下で… となると、草の根から起こしていくのは難しい。私も、そうして山形で悶々としていた一人でした。
他地域の祝祭を眩しく眺めながら、空きビルや温泉地で、学生たちと手づくりのアートイベントはじめたころ、〈適者生存〉という言葉に出会いました。つまり、“虎は世界中で絶滅に瀕しているが、ウサギは世界中で繁栄している”ということです。山形県立博物館で見たトウホクノウサギの剥製は、野性的な顔つきをしていました。
それをきっかけに、「背伸びして、人口100万をこえる自治体と同じことを目指してもしょうがない。コンパクトで持続可能な、私たちらしい芸術祭をつくろう」と考え方を大きく変えました。全国には、山形市くらいの自治体のほうがはるかに多いのだから、この規模で面白い状況がつくれれば、アート・デザインによる地域づくりや、地方で活動したいクリエイターたちの選択肢が増えるだろう、と。山形出身の絵本作家・荒井良二さんと出会ったのも、同じ頃です。
山形ビエンナーレは、他地域で生まれた巨大芸術祭のレガシーに学びつつも、その定型的なイメージにとらわれることなく、「山形でどんな芸術祭をつくれるのか」を、毎回、試行錯誤するスタイルをとっています。
芸術監督の荒井良二さん曰く「(山形ビエンナーレは)みんなで芸術のお祭をつくってみる壮大なワークショップのようなもの」は、今回で3回目。山形での暮らしと旅を愛しみながらのトライアルは、街の風景を着実に変えています。地域の草の根を駆けるトウホクノウサギたちの芸術祭。ぜひ山形で体験してください。

宮本武典(Takenori Miyamoto)/東北芸術工科大学美術館大学センター教授・主任学芸員。1974年奈良県奈良市生まれ。展覧会やアートフェスのキュレーションの他、地域振興や社会貢献のためのCSRや教育プログラム、出版企画をプロデュースしている。とんがりビル「KUGURU」キュレーター、東根市公益文化施設「まなびあテラス」芸術監督。akaoniとの企画・編集ユニット「kanabou」としても活動中。

メインビジュアル

題字とアートワーク
荒井良二
衣装
spoken words project
モデル
小板橋杏子、前田エマ
アートディレクション
宮本武典
デザイン
小板橋基希
撮影
志鎌康平
協力
荒達宏、穂積繊維工業株式会社、
平清水焼七右エ門窯、梅木修一・梅木直美、
ブルーノ・ピーフル、是恒さくら、
ハチ蜜の森キャンドル、平澤はるな、
市プロジェクト2期メンバー

参加アーティスト

荒井良二、アカオニ、いしいしんじ、大原大次郎、川村亘平斎、空気公団、坂本大三郎、spoken words project、寺尾紗穂、トラフ建築設計事務所、ながさわたかひろ、ナカムラクニオ、野村誠、ミロコマチコ、茂木綾子、森岡書店、山フーズ、WOW、和合亮一、池永正二、ワタナベアニ、石巻工房、小島麻貴二、坂本弘道、前田エマ、沖潤子、橋本雅也、サカキトモコ、山形交響楽団

(順不同/個人、団体名、プロジェクト名等を含みます/5月11日現在)

◎企画展「山のような100ものがたり」参加者・出品者

杉の下意匠室+中島彩、狩野宏明、東北画は可能か?、ハタユキコ、浅野友理子、大槌秀樹、井戸博章、坂本大三郎、坂田啓一郎、鈴木慎吾、藤原泰佑、後藤拓郎、武谷大介、是恒さくら、五百澤智也、清水大典、新海竹蔵、新海覚雄、新海竹太郎、菊池新学、高橋由一、高橋源吉、久松知子、渋谷剛史、金子富之、春原直人、水野健一郎、とんぼせんせい、高木真希人、よシまるシン、奥田栄希、都築潤、武居功一郎、武田鉄平、堀田知聖、渋谷七奈、永岡大輔、熊谷幸治、井口和泉、佐藤恒平、金子拓、AGAIN-ST、L PACK.、石原葉+ゲッコーパレード、OF THE BOX.、山のようなヤタイ祭り、保田井智之、番場三雄、長沢明、深井聡一郎、屋代敏博、青山ひろゆき、鴻崎正武、金子朋樹、吉賀伸、大山龍顕、三瀬夏之介、原高史、今村直樹、岩井天志、LLP アメフラシ、村上滋郎、山形キャラ調査班

(順不同/個人、団体名、プロジェクト名等を含みます/6月18日更新)

◎トークイベント登壇者

皆川明、三谷龍二、福森伸、椹木野衣、黒瀬陽平、田中修二、大場詩野子、藤巻一臣、日下部克喜、高橋伸一、鈴木伸夫、尾崎靖、黒木あるじ、宮本晶朗、小板橋基希、根岸吉太郎、中山ダイスケ、三瀬夏之介、深井聡一郎、大山龍顕、宮本武典(順不同)

市プロジェクト

東北芸術工科大学の「市(いち)プロジェクト」は、人口減少が進む地方都市で、ものづくり中心の暮らしを成り立たせていくための新しいつくり方・売り方・つながる場を、ゲストクリエイターと地元のつくり手がともに考え、実践していくアートマネジメント人材育成プログラムです。山形の暮らしに昔からある品々や、先人たちの知恵や技術を、アートやデザインの視点から掘り起こし、これからの地域づくりに活かしていく道筋を考えていきます。 アーティストと山形市民が協働する地域再発見アートプロジェクト「市プロジェクト2017」の成果発表は、山形ビエンナーレ2018にあわせておこなわれます。
|市プロジェクトHP| http://ichiproject.tuad.ac.jp 

市プロジェクト

開催概要

会期
2018年9月1日[土]→9月24日[月・祝] *期間中の金・土・日・祝日のみ開催(9/1・2・7・8・9・14・15・16・17・21・22・23・24)入場無料(一部イベントプログラムは有料)
会場
文翔館(旧県庁舎および旧県会議事堂)、とんがりビル、郁文堂書店、BOTA theater、gura、長門屋ひなた蔵・塗蔵、東北芸術工科大学キャンパス
主催
東北芸術工科大学(TUAD)
後援
山形県、山形市、山形県教育委員会、山形市教育委員会

協力

公益財団法人山形県生涯学習文化財団、山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)、公益社団法人山形交響楽協会、東根市公益文化施設まなびあテラス、株式会社マルアール、株式会社フォーラムマルチプレックスシアターズ、西山杉利活用推進コンソーシアム、株式会社金入、spoken words project、トラフ建築設計事務所、株式会社石巻工房、有限会社長門屋、郁文堂書店、株式会社アートエッグ、株式会社旅篭町開発、ガッタハウス、株式会社丸八やたら漬、森岡書店、6次元、TIMBER COURT、十三時、nitaki、BOTA coffee、穂積繊維工業株式会社、梅木修一・梅木直美、真室川町立歴史民俗資料館、田宮印刷株式会社、WOW inc.、山形デザインコンペティション実行委員会、公益財団法人山形美術館、山形大学附属博物館、出羽三山神社、ハチ蜜の森キャンドル、東北芸術工科大学後援会(順不同)
芸術監督
荒井良二
プログラムディレクター
宮本武典(TUAD)
キュレーター
ナカムラクニオ、三瀬夏之介(TUAD)、宮本晶朗、森岡督行
アートディレクター
小板橋基希
総合プロデューサー
中山ダイスケ(TUAD)
公式デザイナー
akaoni、杉の下意匠室、TIMBER COURT、UMEKI DESIGN STUDIO
公式フォトグラファー
志鎌康平、根岸功
企画連携
まなびあテラス、山形国際ドキュメンタリー映画祭、ガッタハウス
企画協力
鈴木伸夫、岩井巽、荒達宏、堀賢一郎、ペンギン文庫、奥山心一朗、yellowwoods、森の家、サイレントヴォイス、山形県工業技術センター
事務局スタッフ
安孫子裕、加藤芳彦、樋口雅子、伊藤迪子、鈴木淑子
市プロジェクト2期メンバー
ファシリテーター:荒井良二、宮本武典、小桧山聡子、志鎌康平、佐藤春樹、小板橋基希、是恒さくら、森岡督行、柴山修平、ナカムラクニオ、アトツギ編集室/研究メンバー:岩井巽、位部恵理、大江よう、沖津直美、菊池芙生子、金洸志、齋藤則子、杉山ひかる、鈴木伸夫、田村岳男、土屋理奈、野田晶子、渡部萌、工藤拓也、難波知子、小板橋千夏、小板橋杏子、小板橋一太、後藤ノブ、後藤美雪、後藤奏、後藤ののは、月本久美子、月本寿彦、月本多穂、山川雄大、山川千夏、山川愛華、山川絢未、鈴木敏志、鈴木凜、西村隆彦、遠藤綾、西村ゆろ、西村かや、小関司、小関文恵、小関春、宮本由実、宮本結子、宮本桔和、荒井奈穂、荒井リモ、高橋伸一、阿部衣利子、三浦友加、小野寺奈央、佐藤萌以/サポート:加藤芳彦、伊藤迪子、鈴木淑子、中村綾恵、神谷咲(順不同)
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